レトロガラスとブラックライト ― ウランガラスだけが光るわけではない?
先日、偶然ウランガラスを入手しました。
ウランガラスはその名の通り微量のウラン化合物を着色剤として使用したガラスで、ブラックライト(紫外線)を当てると鮮やかな蛍光を発することで知られています。
実際にブラックライトを当ててみると、期待通りの美しい黄緑色の光を放ちました。
ところが、その後少し意外な発見がありました。
手元にあったウランガラスではないレトロガラスにもブラックライトを当ててみたところ、同じように発光するものがあったのです。さらに、試しに最近購入した酒瓶にも照射してみるとわずかではありますが光るものがありました。特に淡い青色のガラスでその傾向が見られました。
「ウランガラスではないのに、なぜ光るのだろう?」
そんな疑問から少し調べてみました。
ガラスが光る理由

ブラックライトが発する紫外線には特定の物質を発光させる性質があります。
ウランガラスの場合はガラスに含まれるウラン化合物が紫外線に反応し、鮮やかな蛍光を発します。
しかし、蛍光を発する物質はウランだけではありません。
ガラスの原料や添加剤として使用されるマンガン、セリウム、鉛、希土類元素なども、種類や含有量によっては紫外線に反応して発光することがあります。
特に古いガラス製品では、不純物の除去や色調整のためにさまざまな元素が添加されていたため、ウランガラスではなくても蛍光を示すケースが少なくありません。
レトロガラスが光る理由
昭和期以前のガラス製品は、現在ほど原料や製造工程が均一化されていませんでした。
そのため、製造時に加えられた微量成分や不純物の影響によって、ブラックライトに反応する個体が存在します。
また、当時の再生ガラスにはさまざまなガラス原料が混ざることもあり、それが予期しない蛍光の原因となる場合もあります。
レトロガラスを集めていると、同じシリーズでも光るものと光らないものが見つかることがありますが、こうした製造背景が関係しているのかもしれません。
最近のガラスも光る?

今回驚いたのは、比較的新しい酒瓶にも反応が見られたことです。
現在のガラス製品でも、原料由来の微量成分やガラスの組成によっては弱い蛍光を示すことがあります。
特に淡い青色や水色系のガラスは、紫外線を当てるとわずかに黄緑に見えることがあり、必ずしも「光る=ウランガラス」というわけではありません。
蛍光の強さや色合いはさまざまで、鮮やかな黄緑色を示すウランガラスに比べると控えめな発光であることがほとんどです。
光るガラスを見つける楽しみ

ブラックライトを手に入れてから気付いたのですが、ガラスの楽しみ方は「見る」だけではありません。
普段は何気なく眺めているガラス製品も、紫外線を当てることで思いがけない表情を見せてくれます。
もちろん、ブラックライトで光るからといって必ずしもウランガラスとは限りません。しかし、「なぜ光るのだろう?」と考えながら観察するのも、古いガラスを楽しむ醍醐味のひとつではないでしょうか。
これからも古いガラスや身近なガラス製品にブラックライトを当てながら、思わぬ発見を楽しんでいきたいと思います。